韓国3日間で1,540円、フランス8日間で3,370円。三井住友海上のネット専用海外旅行保険「ネットde保険@とらべる」の保険料例です。空港カウンターで慌てて入るよりずっと安く、しかも出発当日の自宅出発前まで申し込めます。
ただ、同じ三井住友海上でも「窓口で入る書面申込みの保険」と「ネット専用の@とらべる」では値段も設計の自由度も違うのが実情です。クレジットカードに付いている保険との組み合わせ方を間違えると、払わなくていい保険料を払ったり、逆に肝心の治療費が足りなかったりします。
この記事でわかること
- 三井住友海上の海外旅行保険2種類の違いと、ネット加入が割安な理由
- 行き先・日数別の保険料の目安(アジア/北米/ヨーロッパ)
- タイプAの補償額と、北米・ヨーロッパ旅行で足りるかどうかの判断基準
- クレカ付帯保険の「不足分だけ」を買うタイプKの使い方
- 加入から保険金請求までの流れと、よくある失敗
三井住友海上の海外旅行保険は「ネット専用」と「書面申込み」の2系統
三井住友海上の海外旅行保険は、大きく分けて次の2つです。
| 項目 | ネットde保険@とらべる | 書面申込みの海外旅行保険 |
|---|---|---|
| 申込方法 | インターネットのみ | 代理店・空港窓口など |
| 保険期間 | 最長92日(1日単位) | 最長2年程度まで対応 |
| 加入できる年齢 | 69歳以下 | 商品・プランによる |
| 申込期限 | 出発60日前から自宅出発前まで | 代理店・窓口の営業時間内 |
| 保険料 | 割安(ネット割引) | ネット版より高め |
公式の案内では、ハワイ14日間・ファミリープラン(4人)の条件で、書面申込みの同社保険と比べて約69%安くなる例が示されています(2018年5月時点の商品との比較)。代理店手数料や紙の事務コストがかからない分が保険料に反映されている、と考えると納得しやすいでしょう。
観光や短期出張で3か月以内に帰国するなら、選択肢は実質的にネット専用の@とらべる一択です。93日以上の留学・駐在・ワーキングホリデーは長期向けの別プランになるため、ここからは短期旅行を前提に話を進めます。
保険料の目安:アジア・北米・ヨーロッパ別の相場
@とらべるの保険料は「アジア」「北米・ヨーロッパ・オセアニア」「アフリカ・中南米」の3区分と、1日刻みの旅行日数で決まります。個人セットプラン(タイプA)の保険料例は次のとおりです。
| 行き先 | 日数 | 通常 | リピーター割引後 |
|---|---|---|---|
| 韓国 | 3日 | 1,540円 | 1,450円 |
| グアム | 4日 | 1,690円 | 1,610円 |
| ハワイ | 5日 | 2,030円 | 1,930円 |
| アメリカ本土 | 6日 | 2,360円 | 2,250円 |
| フランス | 8日 | 3,370円 | 3,200円 |
| アメリカ本土 | 30日 | 14,270円 | 13,570円 |
※代理店サイトで公開されている保険料例をもとに作成。保険料は改定されることがあるため、申込前に公式の保険料シミュレーションで最新額を確認してください。
ポイントは2つあります。1つ目は、2回目以降の契約でリピーター割引5%がつくこと。年に2〜3回海外へ行く人は、同じ会社で続けて入るだけで少しずつ安くなります。2つ目はファミリープランで、2〜5人をまとめて契約でき、2人で2,230円〜、5人で3,940円〜の価格帯です。家族4人でハワイへ行く場合、個人プランを4本買うより大幅に安く収まります。
ハワイやグアムのような家族旅行なら、航空券とホテルがセットのパッケージツアーで先に日程を固め、その日数でファミリープランを試算するとスムーズです。ツアー代金をカードで払えば、利用付帯の条件も同時に満たせます。
タイプAの補償内容と「北米・ヨーロッパで足りるか」問題
個人セットプランのタイプAは、次の補償がセットになっています。
- 傷害死亡・傷害後遺障害:各1,000万円
- 疾病死亡:1,000万円
- 治療・救援費用:1,000万円
- 賠償責任:1億円
- 携行品損害:30万円
- 航空機寄託手荷物遅延等費用:10万円
- 弁護士費用等:100万円、テロ等対応費用:10万円、緊急歯科治療費用:あり
アジアやグアム・ハワイの短期旅行なら、この構成で困る場面は少ないでしょう。気をつけたいのはアメリカ本土とヨーロッパです。アメリカでは救急搬送と数日の入院だけで数百万円、手術や家族の駆けつけが加わると1,000万円を超える請求になることもあると言われています。スイスや北欧も医療費の水準が高い国として知られています。
そのため北米・ヨーロッパへ行く場合は、次のどちらかで治療・救援費用を厚くしておくと安心です。
- @とらべるの自由設計で治療・救援費用を上げる(数百円〜の追加で済むことが多い)
- クレジットカード付帯保険の治療費と合算して、合計2,000万〜3,000万円以上を確保する
携行品損害30万円も、一眼レフやノートPCを持っていく人には少なく感じるかもしれません。ただし携行品損害は1品あたりの上限(多くは10万円)が設けられているのが一般的で、高額品は補償額を上げても全額は戻らない点に注意が必要です。
クレカ付帯保険と組み合わせる「タイプK」の考え方

@とらべるには、クレジットカード付帯保険で足りない部分だけを補うタイプK(クレカ上乗せ向けプラン)があります。カードの保険に治療費はあるけれど金額が小さい、というケースで役に立ちます。
組み合わせる前に、手元のカードについて次の3点を確認してください。
- 自動付帯か利用付帯か:2023年以降、年会費無料カードを中心に「旅行代金をそのカードで払ったときだけ有効」な利用付帯へ切り替える動きが続いています。条件を満たさないと補償はゼロです
- 疾病治療費用の金額:傷害死亡は最高2,000万円などと大きく書かれていても、病気の治療費は100万〜200万円というカードも少なくありません
- 補償期間:多くのカードは出国から90日まで。短期旅行なら問題になりません
治療費用は複数のカード・保険の金額を合算できるのが一般的です。たとえば治療費200万円のカード2枚と、タイプKで上乗せした分を足し合わせて考えます。一方、傷害死亡は合算されず最も高い金額が上限になるため、死亡保障を買い足すより治療・救援費用に保険料を回したほうが効率的です。クレカ付帯保険そのものの比較は、海外旅行保険のクレカ付帯と単体保険の比較記事にまとめています。
加入から保険金請求までの流れ
出発前:航空券が決まったらすぐ申し込む

保険の日数は航空券の日程で決まるため、航空券やツアーを確定した直後に保険を申し込む流れが効率的です。旅行代金をカード払いにすれば、利用付帯のクレカ保険も同時に有効になります。海外航空券を比較サイトで固めてから保険の日数を入れると、二度手間になりません。
申込期限は出発60日前から当日の自宅出発前までです。出発前のスケジュール例を挙げると、次のような流れになります。
- 出発30〜60日前:航空券・ツアーを確定し、支払うカードの付帯保険を確認
- 出発14日前まで:@とらべるで保険料を試算して申込(クレカ保険が薄ければタイプKで上乗せ)
- 出発前日:専用アプリに契約情報を登録し、持ち物リストに「保険契約の控え(スクリーンショット)」「補償対象のクレジットカード」を追加
申込は公式サイトから行い、行き先・日数・プランを選ぶと保険料が画面に出る仕組みです。支払いはクレジットカードで、完了すると契約内容がメールで届きます。注意したいのは「自宅を出発した後」には申し込めない点です。空港に向かう電車の中で申し込むのはルール上対象外になるため、前日の夜までに済ませておくのが安全でしょう。
旅行中:キャッシュレス受診と24時間日本語サポート

現地でケガや病気をしたら、まず24時間・日本語対応のアシスタンスデスクに電話します。提携している世界約1,600の病院であれば、窓口で治療費を払わずに受診できるキャッシュレス・メディカルサービスの対象です。専用アプリ(iOS・Android)に契約情報を入れておくと、電話番号や証券番号を探す手間が省けます。
旅行中に保険を使う場面として多いのは、屋台やローカルグルメでの食あたり、観光スポットや駅でのスリ・置き引き、帰りの便の欠航や出発中止による追加宿泊などです。とくに航空機遅延による宿泊費や、預けた荷物が届かないときの衣類購入費は、@とらべるの航空機寄託手荷物遅延等費用(10万円)などでカバーされる範囲かどうかを事前に確認しておくと慌てずに済みます。
帰国後:請求に必要な書類
キャッシュレスが使えなかった場合は、立て替えた後に請求します。病院の領収書と診断書、携行品の盗難なら現地警察の被害届出証明(ポリスレポート)が必要です。ポリスレポートは帰国後に取りに戻れないため、盗難に遭った当日に警察へ行くのが鉄則です。
他社のネット海外旅行保険と比べるときの見方
ネット専用の海外旅行保険は、損保ジャパンの「off!(オフ)」、東京海上日動系の「t@biho(たびほ)」など複数あります。保険料だけを並べると数百円の差になることが多く、次の観点で選ぶほうが後悔しにくいでしょう。
| 比べる観点 | チェックすること |
|---|---|
| 治療・救援費用の上限 | 北米・欧州なら2,000万円以上に設定できるか |
| キャッシュレス対応病院 | 行き先の都市に提携病院があるか |
| 加入期限 | 当日の自宅出発前か、空港でも入れるか |
| 年齢上限 | @とらべるは69歳以下。70歳以上は別商品を検討 |
| リピーター割引 | 年に複数回行く人は差が積み上がる |
三井住友海上は国内大手損保の一社で、キャッシュレス提携病院のネットワークと日本語サポートの安心感が強みです。保険料の安さだけなら他社が数十円〜数百円安いこともありますが、トラブル時の対応力を重視する人に向いています。
三井住友海上の海外旅行保険でよくある質問
Q. 出発当日に空港で申し込めますか?
A. @とらべるは「自宅を出発する前まで」が申込期限です。空港に着いてからの申込は対象外になるため、遅くとも出発当日の朝、家を出る前に手続きを終えてください。
Q. 70歳以上の親と一緒に旅行する場合は?
A. @とらべるの被保険者は69歳以下です。70歳以上の方は、代理店経由の書面申込みの海外旅行保険など、年齢条件の異なる商品を検討する必要があります。
Q. 持病がある場合も補償されますか?
A. 一般的な海外旅行保険では、出発前から治療中の病気(既往症)の悪化は補償対象外です。ただし旅行中に急激に悪化した場合の応急治療に一定額を支払う特約を設けている保険もあるため、重要事項説明書で条件を確認してください。
Q. 旅行日程が延びたら延長できますか?
A. 帰国日が延びる場合は、保険期間が終わる前に連絡すれば延長手続きができるのが一般的です。期間終了後の延長はできないため、延泊が決まった時点ですぐに連絡しましょう。
Q. クレカ付帯保険があれば入らなくていいですか?
A. アジアの短期旅行で、カードの疾病治療費用が十分かつ自動付帯なら、追加加入しない選択もあります。北米・ヨーロッパへ行く場合や、カードが利用付帯で条件を満たしていない場合は、タイプKなどで不足分を補うほうが安心です。
Q. 旅行をキャンセルしたら保険料は戻りますか?
A. 保険期間が始まる前であれば、解約手続きで保険料が返還されるのが一般的です。出発日が決まったら早めに加入し、予定が変わったら解約する運用でも損はほとんどありません。
出発日が決まったら三井住友海上の保険料を試算しておこう
三井住友海上の海外旅行保険をネットで入るなら@とらべるが基本で、韓国3日間なら1,500円前後、ヨーロッパ8日間でも3,000円台に収まります。北米・ヨーロッパは治療・救援費用を厚めにし、クレカ付帯保険がある人はタイプKで不足分だけ補う組み合わせが効率的です。
保険料は出発60日前から試算できます。航空券の日程が決まったタイミングで公式シミュレーションに行き先と日数を入れ、手持ちのカード保険と並べて足りない補償を確認しておきましょう。
